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2006/08/15

ゴーヤー料理とビタミンC

「苦瓜(にがうり)」は別名「つるれいし」といい、沖縄の方言では「ゴーヤー」と呼ばれますが、沖縄の中でも宮古島ではゴーラー、与論島ではゴーウイとなります。
今やゴーヤーという呼び名の方がにがうりより一般的になってしまっているようなので、ここでもゴーヤーと呼ぶことにします。

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ゴーヤーの原産地は東南アジアで、14世紀末に中国に伝わったといわれています。
16〜17世紀頃、日本に伝わったと考えられていますが明確には分かっていません。
中国語で苦瓜(にがうり)を「クーグヮー」と言い、これがゴーヤーの語源ではないかという説があります。

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調査によると、2000年以前は日本人の約半数しかゴーヤーの名を知りませんでしたが、九州・沖縄サミットやNHK朝の連続ドラマ小説「ちゅらさん」の「ゴーヤーマン」などのおかげでゴーヤーの呼び名が全国的に広まりました。
現在では99.7%と日本人のほぼ全員がゴーヤーを知るようになっています。

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インドには手のひらサイズで色の濃い細かいイボがついたゴーヤーがあったり、台湾ではイボが大きくクリーム色のものが出まわっていたりします。
タイでは長くて色が薄い種類がマラ・チーン、丸く色が濃いものがマラ・キーノックと呼ばれています。

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名護市にある「ゴーヤーパーク」ではアジアや北南米など世界中のゴーヤーが栽培されているそうです。
ゴーヤーパークのサイトにはゴーヤーの歴史やレシピ情報があり、ゴーヤー茶やゴーヤー青汁なども販売され、もちろんゴーヤーパークの情報もあります。

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今はハウス栽培があるので一年中店頭に並ぶゴーヤーですが、露地栽培されたゴーヤーは6〜8月に掛けてが旬です。
日照時間が長いほどゴーヤーの苦味は増すといわれています。
形が大きくて白っぽい色で、イボの一つ一つが大きいゴーヤーは苦味が比較的少ないものです。
持ったときにズシリと重く表面に弾力のあるものが良いゴーヤーで、反対に古くなってくると表面のイボからしなび始め、皮に黒っぽい斑点が出てきます。
ゴーヤーは中の白いワタの部分から傷みだすので、ワタと種を取り除きラップで包んで冷蔵すると保ちが長くなります。

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レモンの約1.5〜2倍、キュウリの約5〜6倍のビタミンCがゴーヤーには含まれているともいわれ、ゴーヤーはビタミンC含有量が多い野菜の一つです。
しかもゴーヤーのビタミンCは加熱しても壊れ難いといわれています。
ゴーヤーには肌に良い成分も含まれているらしく、沖縄ではゴーヤーの葉は汗もを治すとされ、小さい子供を行水させるときにゴーヤーの葉を揉んで入れたりもしたそうです。

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栄養が摂れて食欲を増進するゴーヤーを使った料理も様々です。
イタリア料理のパプリカのマリネのように、ゴーヤーを直火で黒く焼いてから水で洗って皮をとり、種などを取り除いて薄切りにしてオリーブ油とポン酢を混ぜたものをかけたり、鰹節と醤油をかけてみても美味しいですね。

タイの中華系の家庭では、厚めに輪切りにしたゴーヤーの中をくり抜いてそこに豚のひき肉を詰め、これをスープで煮込んだものがよく作られます。
ゴーヤーの苦味が豚肉のうま味と相まって爽やかな感じのするスープで、暑いところで食べるのにはピッタリです。

純和風にゴーヤーをぬか漬けにすると、暑い時期に合う夏の味の漬け物ができます。

ゴーヤーや紅イモをスライスして水気をきってから片栗粉をまぶし、170〜180℃の油で揚げたものに塩をふるゴーヤーチップスや紅イモチップスが沖縄では食べられるようです。
先日のTBS系の番組「チューボーですよ!」でも作られていましたが、なるほど美味しそうでした。

しかし日本で一番有名なゴーヤー料理といえばやはりゴーヤーチャンプルでしょう。
元々は、豆腐が入った炒め物がチャンプルーで豆腐抜きのものはタシヤーと呼ばれていたのが、戦後になってから豆腐を入れるかどうかに関係なくチャンプルーとよばれるようになったようです。
沖縄と同様に豚肉がよく食べられるベトナムでもゴーヤーと豚肉を炒めた料理は作られています。

<参考書籍>

吉田よし子(1998)『野菜物語—大地のおいしい贈りもの』TOTO出版
山田均(2003)『世界の食文化 (5) タイ』 農山漁村文化協会
宮城重二(2003)『沖縄の食材・料理—長寿日本一を支える沖縄の食文化』東方出版
吉川敏男・上野年勇(2004)『体にいい沖縄野菜健康法』実業之日本社
タキイ種苗株式会社出版部(2002)『都道府県別地方野菜大全』農山漁村文化協会
日本ベジタブル&フルーツマイスター協会(2003)『野菜のソムリエ—おいしい野菜とフルーツの見つけ方』小学館

<ゴーヤー関連>


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秋好 憲一

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